楠橋紋織の思いはひとつ。
皆さまにとって使い心地のよい、安心・安全なタオルをお届けしたいから。
企画、整経、製織、仕上げ、検品、出荷など多くの部門のスタッフが協力して
タオルを創りつづけています。
世界各国の綿(原綿)から最適なものを選び紡績会社で糸にします。楠橋紋織では紡績会社と共同開発した糸の「タントロ」、特許取得の「わた音」など、オリジナル糸の開発にも力を入れています。また、精練加工においては特許取得※の新バイオ精練加工(コットン・エコ加工)があります。53.6%CO2排出削減に成功し地球環境に配慮した取組として楠橋紋織の企業姿勢に繫げています。同加工は2011年四国産業技術大賞 革新技術賞 優秀賞を取得しました。
次にタオルの仕上がり(風合いや肌ざわり)にあわせて糸の撚り方を工夫し、それは甘撚、中撚、強撚などその種類は多岐にわたります。その後、糸は提携の染色加工工場へ搬送され先晒し・先染め(糸染め)の工程にすすみます。精練漂白、糸染め、糊付け、オイリング、乾燥などを行い再び楠橋紋織の工場に戻ります。そのまま使用する場合もありますが、再度タオルの仕上がり(風合いや肌ざわり)にあわせてタオルを織るための糸を完成させます。
※新バイオ精練加工特許取得/IGAバイオリサーチ(株)大阪府立大学名誉教授 農学博士坂井拓夫氏、(株)ヤスハラ、楠橋紋織(株)
整経は、タオルの経糸(タテ糸)を整える作業です。製織工程の織機に必要なパイル糸、下糸を必要な本数と長さで太鼓と呼ばれる木管に巻きつけていきます。タオルの品質を左右する整経は、特に正確さを求められる職人仕事で、番手(太さ)や種類が違う糸を均一なテンションで巻き取るには丁寧さと技量が必要となります。整経の最終段階では、職人が糸の切れ、よれ、ほこりなどに注意しながら、手触りでテンションを確認しながら巻いていきます。太鼓に巻きつけた糸は織機用のビームに巻き返されて、整経の作業は終了します。
製織は、整経で巻き取ったビームを織機につなぎパイル糸と下糸のテンションを整え、緯糸 (ヨコ糸)を絡ませながら通し、タオルを織る作業です。楠橋紋織では、エアジェット・ジャカート、レピア・ジャカート、エアジェット・ドビーなどの織機が稼働しています。
前準備として何千本もあるパイル糸と下糸を、糸切れ停止装置やワイヤーヘルドのリングなどに通し、絡まないようにつなぐ作業は正確さとスピードを要求されるため技術が必要です。さらに、今治タオル工業組合の社内技能検定1級、2級の取得者が現場を監督し、品質の向上に努めています。また、繊細な糸に適した環境でタオル生地を織り上げるために工場内は湿度と温度が一年中、一定になるように設定しています。
織り上げたタオル生地は、提携の染色加工工場で後加工を行います。まず糊やオイルを抜くための洗いをします。乾燥やしわを伸ばしてサイズや形を正確に整えるテンターやタオル幅に合わせてカットするスリッターを施します。
また、プリント加工のあるタオルは、提携のプリント加工工場にてタオル生地にプリント作業を行います。型枠作成やデザインのトレスデータ作成、色合わせを行い、見本取りから本番まで実施します。濃い色や小さな面積の部分から順番に色を重ねていきます。乾燥、蒸し、洗いを施して(染料プリントの場合)不要な染料を洗い流しプリント加工を完成させます。
後加工の終わったタオル生地は、楠橋紋織の工場へ戻して縫製作業に入ります。耳巻き(長辺の縫い)や横カット、ヘム縫い(短辺の縫い)、ネーム付けなどを行います。刺繍を行う場合は、デザインのパンチングデータを作成します。
最終商品にパイル抜け、汚れ、縫製不良、異物混入などの不良品がないかを検品します。お客さまのご要望にあわせて袋入れ、帯留め、箱詰めなどを行い検品、包装作業が完了します。最後に検針機を通してから商品を梱包し出荷場へ移動します。厳しい品質基準をクリアした商品のみがそれぞれのお客さまの元へと出荷されます。