西山 真二 SHINJI NISHIYAMA
糸づくりや糸の染色、整経・製織など、タオルが完成するまでにはいくつもの工程があります。今治のタオル産業は、分業制で発展してきた歴史があり、現在の楠橋紋織でもいくつかの工程を協力会社に依頼して製作しています。私の所属する外注管理部門は、協力会社への発注手配や物品の管理などが主な業務です。現場のスタッフとコミュニケーションを取りながら自社工場の生産状態を確認し、協力会社とやり取りをしながら物品の搬入・搬出のスケジュールを立てていきます。現場のスタッフはタオルづくりに対しては厳しい姿勢で臨んでいますが、仕事を離れると気さくな性格の人が多いと思います。自社製品に対する自信は、話しているとよく分かりますね。
現場には2タイプのスタッフがいます。一つは、いろいろな部署を経験しながら多角的にタオルづくりの知識を磨くスタッフ。もう一方は、一つの部門で集中して技術を極めていくスタッフです。私は前者に属しますが、専門的に技術を高めている熟練のスタッフから多くのことを教えてもらっています。
どちらもタオルづくりにおいて重要なパートを担っています。両者が協力し合う楠橋紋織の社風が、スタッフの成熟や良品生産を支えていると感じます。