別宮 竜二 RYUJI BEKKU
楠橋紋織のことは高校にあった求人票で初めて知りました。タオルづくりについて考えたことも、タオルが特別好きだったわけでもありません。ただ、「昔からあるタオル会社だよ」と親が楠橋紋織のことを知っていたことや、何かを作ることに興味を持っていたことなど、小さなきっかけがいくつか重なったので、採用試験を受けることにしました。
工場勤めは最初はとても疲れましたね。でも、半年もすれば「慣れるもんだな」と思うようになり、心身ともに技術習得に集中できるようになりました。現在は、たくさんある糸の種類を、瞬時に見極められるように目や手触りをトレーニングしており「この糸を使えば、このような触り心地のタオルになるんだ」というのが、徐々に見えてきたところです。僕が所属している製織係は、織機を使って整経係が整えてくれた経糸のテンションを整え、緯糸を絡ませながら通しタオルを織るのが仕事です。
緯糸が通るたびにタオルの柄が現れる様子をチェックする作業は、ものづくりの瞬間を間近で感じられるのでとてもワクワクします。今は先輩にたくさん指導してもらっている段階なので、早く一人前のタオル職人になりたいと思っています。